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私の技術者人生(15) [技術者人生]

 燃料電池関連のテーマから少し離れて、ファンの仕事に軸足を移したものの、社内の流体課題に対してCAEで支援するという部署のミッションがありますので、ファンの仕事ばかりできたわけではありませんでした。今、当時の資料を見返してみると、1年に6~8件のテーマを扱って、そのうちファン関係は1、2件程度でした。
 それでも、年齢的にも、役職的にもかなり自由にテーマ設定ができる立場でしたので、大きな不満を抱くことなく数年過ごしていました。

 しかし、50歳を過ぎたころ、つまり、転勤してきて10年過ぎたころにこのままでいいのだろうか?という気持ちが強くなってきました。もともと転勤のきっかけは同じ所に長くいることへの疑問だったわけですが、同じような状況になりつつあったわけです。
 また、以前から社内の他部署から「異動して来ないか?」という誘いがあったのも事実です。それまではあまり積極に考えてなかったのですが、この頃には少し本格的に考えるようになりました。さらにこの頃、同じ分野の技術者ということでかなり以前から交流のあった他社の技術者が転職してくるということがあり、自分自身の転職ということも視野に入れるようになってきました。

 実は、転職ということを考えるのはこの時が初めてではなく、その数年間にも一度あったのです。何がきっかけだったかはもうよく覚えていないのですが、転職サイトのようなところに登録したことがあり、転職コーディネータのような方とのつながりを作っていたのです。2005年頃だったと思います、ファン技術の専門家を求めている海外の企業があるということで先方へ出向いて面談をするところまで経験しました。結局は条件面で折り合いがつかず、転職には至りませんでしたが、こういう選択肢もあるのだなということは実感しました。

 それから、4、5年して改めて転職を考えるようになったわけですが、偶然というのはあるもので、同じような時期に2か所からお誘いの話が出てきました。いずれも海外の企業でしたが、ひとつは海外の現地勤務、もう一つは日本法人での勤務ということで、かなり違いはありました。当時、海外勤務にあまり抵抗はなく、年齢的にも最後の挑戦だなぁという思いがあったので現地勤務のほうを第一候補で話を進めていました。報酬面ではそれほど差はなかったように思います。
 その年の職場忘年会で退職の意思表示をして、年明けてから退職手続きを進めていきました。すべて、順調に進んでいると思っていたのですが、このあと、大どんでん返しがありました。
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